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病院
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その人はもっと近づいてきて
「恥ずかしがり屋さんなのかな?」
って言ってほっぺたをつんつんってされた
痛くはないし、怖いこともされていないはずなのに全身がぞわっとして体が冷たくなる感覚がする
「…? この子泣いてるー。ごめんね。そんなに怖かった?」
「泣いてる?」
「ちょっと震えてる気がするし。なんか凄い怖がらせちゃってるかも」
「あー、大丈夫です。すみません!失礼します」
「お大事に〜」
遊は俺が泣いてるって言われてから頭や背中をよしよしってしてくれる
そして、その人から離れてくれた
しばらく歩くとあるお部屋に入った
「怖かった? ごめんな、大丈夫だよー?」
なんで遊が謝るんだろう
悪いのは絶対俺だったのに…
「ここ座ってて?」
と、ベッドの上に降ろされた
そこは、大きなテーブルと、向かい合ってるイスが2つ、ベッドが1個の小さいお部屋みたい
「ここはね、俺の診察室だよ。今日は休みだから誰も来ないし大丈夫」
と、コップに入った飲み物をくれた
「ココア。甘いよ、飲んでみな?」
今はあんまり食べたり飲んだりしたくなかったけど遊がせっかく淹れてくれたものだから飲むことにした
そう言われ恐る恐るコップに口をつけた
すると、想像以上にココアがあっつくて喉がビリってした
喉がどくんってなって咳が出てしまう
すると、その振動でコップの中のココアが手にかかってしまった
「ケホッ…っ! あ、つ……」
遊にコップを手から取られてしまう
熱かったけど残すのはもったいないし遊がくれるものはちゃんと最後まで飲んだり、食べたりしたかった
コップに手を伸ばす
「だめ。」
そう言って遠くのテーブルに置かれてしまう
悔しい。
なんで、なんで…俺は、できないの。
「翠、ごめんな?痛かったな」
手をとられ、赤くなっちゃったね。
と、言われるけど涙で前が見えない
「泣かない泣かない 大丈夫だから」
…痛いんじゃないよ。
なんにもできない自分が情けなくて、申し訳ないなって、思うの。
「…っひ、……ぐすっ…」
「痛くない 痛くない」
そう言ってぎゅってされる。
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