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迎え
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署の後ろの方で警察の人と亮が話している
俺は黙って自分の手を見つめていた
手首には、昔自分で傷つけた痕がうっすらと残っている。
今は亮とした約束のおかげでなんとかリスカはしなくなりつつあったけど、何故か最近リスカをしそうになる
それはきっと俺が気持ちのコントロールが出来ないことと、リスカをした時の安心感を知っているから。
昔の傷を見ているとその時の心情も思い出すし、亮とした約束も思い出す
『柚、落ち着け。それ以上は普通に笑えねーから』
と、突然後ろから声が聞こえたかと思うと右手からカッターが無くなる
そのこと自体にパニックになった
カッターがない。返して欲しい。
それだけの想いで振り返って、目眩の酷い体にムチを打ち亮の持つカッターだけを取り返すためだけに立ち上がる
つい先日、退院したばかりだった。
退院はしたもののリスカは治らないし食事も喉を通らなくて、俺の担当をしてくれた遊さんには
“このままの勢いでリスカし続けてご飯も睡眠もとれないようだと命の保証はできないよ”
とまで言われてしまった
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