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「今は大丈夫なの?」
「…」
大丈夫というのは体調のこと?それともリストカットとかのこと?気持ちのこと?
気持ちの事だと大丈夫かと聞かれると微妙だった。
落ち着かなくて、さっきから意味もなく部屋の中を歩いてみたり本を読んでみたりしたけど背後とか、聞こえてくる音とかにいちいちビクって体が勝手に反応してしまって、落ち着けない。
けど、遊さん達には絶対迷惑かけたくないし、泣いていたり、過呼吸になったりとか、そういう姿は絶対見せたくなかった
亮に早く会って大丈夫ってしてもらいたい
「柚?」
「ぁ…だ、大丈夫です!ちょっとお手洗い行ってきます」
と、急いで部屋を出た
部屋を出て、廊下でケータイを開く。
ケータイには亮と行った遊園地で買ってくれたストラップが付いている
それを、そっと握った
電話帳を開いて、亮の名前を探す
『何もなくても、かけてきていいから』
亮の優しい声が頭の中で響く。それだけでも少し安心できてしまうから亮って凄いなって改めて思う
今、電話したら迷惑かな…?
でも…
「柚ー、大丈夫ー?」
リビングから遊さんの声が聞こえる
そして、足音も近づいてくる
リビングの扉が開いて遊さんと目が合った
「大丈夫か?」
「ぁ、…だ、大丈夫です!」
「嘘だ。どうした?何かあった?」
遊さんには入院をしていた頃から嘘がつけない
遊さんに目を見られてどうしたの?って言われるといくら言いたくないことでも何故か言ってしまう
「ぁ、なんか、少し落ち着かなくて…亮に、ね…」
「連絡したい?」
こく。と、頷く
「してみる?」
「迷惑、ですかね…」
「亮が柚に対して迷惑なんて絶対思わないでしょ」
亮、柚のこと大好きだから。とかってふざけた調子で言われたけど普通に結構恥ずかしくて視線を逸らした
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