アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
見ないで
-
扉を開けて中に入ると荒い呼吸が聞こえてきた
「柚?吐いちゃったの?」
「…っ」
聞かれたくなかったのか、そう聞けば悔しそうに唇を噛んだ
近づくと布団の中に潜ってしまう
「苦しくなるから出ておいでー」
そう言って背中のあたりをそっと撫でた
「布団めくるよ?」
布団の中に潜ると酸素不足になる上に布団内での温度があがって何かといいことが無い
ただでさえ、苦しいのに余計辛くなると思い布団をめくった
すると、朝見た時よりもずっと顔色が悪くなっていて少し焦る
「呼吸は?苦しくない?」
「…大丈夫ですよ」
そう言って軽く笑ってみせた
本当は全然大丈夫ではないんだろうけど看病とか、点滴とか、そういう方が嫌なのだろうか
「ちょっと触るね」
「…大丈夫、です」
そう言って触れないように自分の手で首元を隠した
そのまま首を横に振ってまた布団の中に隠れようとする
「やだ?怖い?」
「…熱、あったら…どうしますか…?」
と、泣きそうな顔で聞かれる
「別に、どうするってことも無いけど、熱によっては点滴とか、後は看病するよ」
「……痛いことは、しませんか…?」
すごく凄く小さな声だった
「しないよ」
と、茶色の綺麗な髪の毛を撫でると、首を抑えていた手を離してくれた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
195 / 535