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看病
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家に戻ると医療器具を持って直ぐに亮の家に戻った
玄関をガチャっと開けると翠が玄関の前で小さくなって座っていた
俺と目が合うと嬉しそうな顔をしてくれたような気がする
「ただいま、待っててくれたの?」
それが嬉しくて、待っててくれたの?なんて聞いてしまう
「…急に、いなくなっちゃった、から…」
そう言うと一気に寂しそうな顔をするものだから慌てて翠を抱き上げた
「ごめんな?」
ぽんぽんと背中を撫でればすりすりと甘えるように頭を押し付けてきた
そんな翠が可愛くてずっとこうしてたいなって思うけど柚を放って置くわけにもいかないし、苦しそうだったのを思い出し、翠をそっと降ろした
「あのね、翠。柚、具合悪いのね。だからちょっと看病させて?」
「柚さん、具合、悪いの…?」
「熱も結構高くてさ。ちょっと亮と待ってて?」
そう言うとこくこくと頷いてくれた。
それから心配そうに
「…柚さん、大丈夫?…」
と、聞いてくる
「大丈夫だよ」
自分もいつもと違う家にいて不安だろうに、何も言わずに待っていてくれる優しさに俺の方がなんだか温かい気持ちになる
ありがとうって翠の頭を撫でて笑って見せた
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