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リビングへ繋がるドアの前で一旦止まると、背中にどすんと衝撃が走った。
「で、どうして湊は背中に抱きついてくるんだ」
ドアを開きにくいだろうが。
背中にぐりぐりと、頭……だと思われるものをすり付けられる。
「寝汗、かいてないかチェックしてやる」
たのむ。恥ずかしい気持ちにさせないでくれ。
背中をくんくん嗅がれているのかと思うと羞恥に悶えられそうだ。
「セクハラはやめましょうね」
くっついてきていた頭? が離れた。悠馬が引き剥がしてくれたのか。サンキュー。
一歩下がり、ドアを開く。
さほど広くはないが、片付いたリビングへ二人を通した。
三人掛けの若草色をしたソファーを指す。
「飲み物出すからそこに座って大人しくしてろよ。それと、どっちでもいいから優斗の部屋に入って様子見といてくれ」
ちゃんと眠ったのかをまだ確認していない。
優斗のことだから、寝たふりをして、携帯で仕事の打ち合わせとかをやりかねない。
悠馬が軽く手を上げてきた。
「俺がみとくわ。湊だとさ、看病する振りして息の根止めそうだしな」
「何で俺がそんなことしないといけないんだよ!」
犬のようにケンケンと噛み付くな、湊。
「え、ライバルでしょ。ラ、イ、バ、ル」
そして悠馬よ。そんなに湊をからかうな。暗黒面が表へ現れたらどうしてくれ――
「悠馬、てめぇ」
うぉぉぉほらみろぉぉぉ!
唇を吊り上げながら、その可愛い大きな垂れ目を細めないで下さい。
ここに居ると度ばっちりを食らいかねん。
「頼むから静かにしててくれ」
一応声をかけて、キッチンへと移動した。
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