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冬の章二 色なき風
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───金曜日、夜。
「………んっ………ぅ……」
可児は前戯も長ければ、挿入も長い。
別に嫌じゃないから、何も言わず放っておくけど。
昨日、火傷の話をしたからか、痕を執拗に舐められ、きつく吸われた。
別に嫌じゃないから、何も言わず放っておくけど。
でも、場所が場所だけに、不意に触られると『へにょ』ってなるし、ケロイドが生傷みたいに赤くなってる。
分かりやすい生体反応。
こんなんになっても生きてんだね、俺の皮膚。
可児は、丁寧に事後の後始末をしている。
やっぱり、気になるのかな。
なるんだろうな、可児は坊っちゃんだから。
別に訊かれるのは嫌じゃないけど、正直これと言って話す内容がもうない。
「御主もワルよのう」なんて戯れてくれた方が、気が楽なのに。
可児が俺と目を合わそうと、首を傾げて覗き込んでくる。
「なぁ、ネコって気持ちいい?」
───は?
全く別のことを、お考えでしたか………。
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