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俺は完全に浮かれていた。
交際を始めて1ヵ月になる彼女が
ついに明日、我が家に来ることになったのだ。
両親はいつも通り遅いはずだし、学校は早帰りだし、
ぶっちゃけやりたい放題だ。
まぁ、彼女持ちの男は焦らない。
確実に持ち込んで、確実に童貞を卒業する。
重大なこのミッションを成功させるために、今日は予行練習をしなければならないのだが、そもそもゴムがないことには何も始まらない。
今日はゴムを買って、つける練習をしなければ…。
「……涼!」
そんなことを考えていた矢先、小5からの友人である吉田 恂が妄想に耽っている俺を現実に引き戻した。
「おい、涼!さっきから呼んでんのになに無視してんだよ。傷つくだろ〜」
どうやら今日は恂と一緒に帰る約束をしていたようだ。
すっかり忘れていた。
「あぁ、ごめん。ぼーっとしてた。じゃ帰るか」
俺がリュックを背負い帰る意思を示すと、恂はニッと笑って俺の顔を覗き込んできた。
「なんだよ」
「お前〜、涼!なんかいいことあったんじゃねーの?
ちょっと顔ニヤついてるぞ〜?」
恂は変なとこ勘がいいというか、洞察力があるというか、細かい変化にも気がつくので隠し事が通用しにくい。
まぁ男友達だし、言っといた方がいいかな。
俺は少し目を細め、恂の好奇心を煽るように口角を引き上げた。
「わかるか〜?俺は明日、人生を変えるんだよ」
予想外の言葉だったのか、恂はわかりやすく顔をしかめる。
「人生を変える?なに言ってんだお前」
「まあまあ、ここじゃなんだし、帰りながら話すよ」
彼女は違うクラスと言えど、教室で童貞卒業の計画を話すわけにはいかないだろう。
俺は半ば強引に恂を連れて教室を出た。
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