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「は………?」
「だーかーらー、俺だってはっきりは分からないけど、そういうことじゃないの?」
麗音が言った内容はこうだ。
俺が仕事で忙しかったこの一ヶ月間、はじめの一週間は紫音は普段通り明るく振る舞っていたらしい。
そして、次の一週間は毎晩リビングで朝まで俺を待っていたり、麗音の手を握りながら添い寝していたらしい。
だが、問題は次の一週間だ。
麗音が家に帰ってきて、一緒にご飯を食べて、夜20時くらいに毎日出て行くようになったそうだ。
麗音は俺が帰ってこないからとうとう浮気に走ったのかと紫音を止めたそうだが、紫音は肯定も否定もせず、麗音に「ごめん」とだけ伝えて毎日出て行っているらしい。
紫音が帰ってくる時間は夜中の1時頃。
帰ってきた紫音はいつも疲れた様子で、すぐに寝床につくようだ。
「他の奴の匂いは?」
「匂いって…。そんなの分かんないよ。大体父さん言ってたじゃん。番になったΩはフェロモンは発さなくなるんでしょ?じゃあ、母さんに寄ってくる男だってフェロモンで来るわけじゃないってことだよね?」
「おまえは紫音が自分の意思で浮気してるっていうのか?」
「まだ浮気って決まったわけじゃないじゃん。でも浮気ならそうかなーと思っただけ」
ふざけるんじゃねぇぞ…。
帰ったときに見たあの寝顔は誰かに抱かれた後だっていうのか?
俺に擦り寄ったのは?誰か別の男を思って?
「許さねぇ……」
「ちょっ…!!父さん!!!」
スマホのGPSを起動し、紫音の位置の特定を試みる。
しかし、GPSが指し示すのは此処だ。
スマホにGPSが仕組まれているのをわかっていた?
「紫音…………!!!」
怒りのあまり床に投げつけたスマホは液晶が割れて使い物にならない。
あいつはいつ帰ってくる?
麗音の言う通り1時か?
なら、それまでに浮気の証拠を見つけて、全部暴いてやる。
俺は紫音の部屋へ足を運んだ。
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