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晴人は付き合ってみると分かるのだが、とっても寂しがりやで甘えん坊だ。
小さい頃に母親の浮気で両親が離婚したらしく、大会社の取締役をしている父親に、晴人の将来のため厳しく育てられていると聞いた。
今まで誰かに甘えてこなかった分、今も家族には甘えられない分、恋人に甘えたいという気持ちはとても分かる。
僕の家庭は海外で事業に成功していて、一般家庭より裕福な晴人の家よりもさらに裕福だ。
その代わり両親はずっと海外に住んでいて、僕はこの大きな屋敷に使用人と暮らしている。
親が帰ってくるのは半年に一度くらいだし、帰ってきてもすぐに海外へ発ってしまう。
欲しい物はなんでも買ってもらえるし、生活に不自由したことは一度もない。
だけど僕も愛に飢えていた。
「ハル、勉強しよ?」
「わかってる…」
晴人は僕を後ろから抱きしめて動かなかった。
僕だって晴人と色々シたいが、この関係がもしバレても認めてもらうためには第一に立派な人間である必要があった。
だから、ちゃんと勉強しようと決めた時は切り替えないといけない。
むしろ切り替えは晴人の方が上手いはずなのに、今日はどうも調子が悪いようだ。
「何かあった?」
「…………ごめん」
「ごめんじゃわかんないよ」
「もうすぐ合宿だからさ…、その……」
あぁ、なるほど。合点がいった。
合宿といえば、一年生の頃、僕は先輩に同期にと体を見られまくって、そして触られまくった。
晴人は人一倍独占欲が強い。
だから去年部長になってからは、僕だけ入浴の時間を分けたり、部屋は僕と二人部屋にしたりと、部長の権力を存分に使って僕を他の男から守っている。
それでもやっぱり、お風呂あがりに部員が集まったりだとか大変だった。
晴人にはそれがかなりストレスのようで、そういえば去年もこうやって合宿前に甘えてきた気がする。
「勉強終わったらたくさん付けていいから。だから頑張ろ?」
「わかった……」
晴人の目を見てそう言うと、まだモヤモヤが晴れないのかすっきりとしない顔をしていたが、僕の言う事をちゃんとわかってくれたようで、僕たちはベッドから降りてテーブルに勉強道具を広げた。
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