アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
山田 悠斗
-
「和田君、丸一日授業サボるなんて紅谷君とタバコでも吸ってた?」
「芦屋、友達と喧嘩したんだけどどうすればいい?」
「凄い、男子高校生とは思えないプライドの無い質問来た」
問題を解決しようと思ったら新たな問題が出来てしまった。
紅谷と同じ部屋は凄く嫌だけど、山田に軽蔑され続けるのはもっと嫌だな。
「ちょっとある事で注意されたんだけど、俺の推測では実は物凄く真面目な性格だったか、その注意した点で過去に何かありコンプレックスかトラウマになっているか。
…ここまで来たんだけど、どう思う?」
「1つ言うと、悪いと思ってるなら早く謝ったほうがいいんじゃないの?」
「…不快に思わせたのなら謝りたいけど、あれはどう考えてもアイツの主観を俺に押し付けるような形だったからな。今のままだと謝るに謝れない」
「へぇ」
突然頭上で聞き覚えのある声が聞こえた。
「…山…田…」
「悪かったな、俺の主観とやらをお前に押し付けて」
「いや…ちがっ…」
「そうやって俺の陰口まで叩いてたのかよ」
「山田、今のは陰口とかじゃなくて友達と喧嘩したからって相談受けてただけで、和田君別に悪口とか言ってなかったから!」
「…芦屋、そんな事どうでもいいからさっさと準備しろよ。今日の準備俺らだろ」
「えっと…和田君、頑張れ」
小声でそう言って無情にも芦屋は行ってしまった。
今だけは芦屋に居てほしかった。
「(死にたい…)」
ピンポンパンポン
『1年1組 和田芳人君、早く生徒会室に来てください』
追い打ちをかけるように、俺を雑用に引っ張りだすなんて…
「なんて不条理な世界なんだっ!!」
ビクッ
突然の叫びに数名が振り返ったが無視。
とりあえずまた放送されるのも嫌なので、渋々生徒会室へ向かった。
「…和田君、どうしたんだろう」
「首席は悩みのスケールが違うんだろ。きっと世界の貧困とか、地球の環境とかについて悩んでるんだよ。」
「かっこいいなぁ、さすが首席」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
28 / 79