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楽しかった紅谷講座
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「お前らアホだろ」
柚子ちゃん先輩の前に2人して正座する。好きで正座しているわけではなく、紅谷のロープで2人共縛られたうえで凄く痛いパンチを鳩尾にされた。内臓出るかと思った。
「先輩、足くずしていいですか?」
「ダメだ」
「篠原さん、早くしないと山田帰ってきちゃうんで」
「まだ続ける気かよ。…つうかアイツ今日帰ってこないぞ」
「「え?!」」
「さっき伝言頼まれた。芦屋って奴の所に泊まる、弁当はいいって。」
そう言って空になった弁当を先輩が俺の額に向かって投げた。
青い弁当は山田の弁当箱だ。今日も律儀に全部食べてくれたのか、中身が軽いのがまた切ない。
「ドンマイっす」
「…先輩、縄解いてください」
「え…何、山田のとこ行くのかよ。」
「行っても無駄だと思うぞ」
「お弁当残さず食べてくれた位にはまだ見捨てられてないと思うんで、とりあえず会いに行きます。ていうか、そろそろ会いたいし。」
「「…」」
「お前本当恥ずかしい奴だな」
「え?」
「ストーカーまでの道のりは短いっすね」
「何で?!」
なんだかんだ言いながら縄を解いてくれた柚子ちゃん先輩。なんか目が少し生暖かいものになっている気がする。
「えっと、じゃあ行ってきます。晩飯はカレーをどうぞ」
「やったー」
紅谷の分はないぞ、と言おうと思ったが一応役に立たなかったとは言え協力はしてくれたので俺の分をやることにした。
「お前ら仲良いな」
「どこがっすか~。こっちは振り回されっぱなしっすよ」
「折角、寮長に紅谷の部屋の事抗議してきたのに必要なかったな。取り消しておくか」
「そうっすね。ついでに和田先輩が帰ってくるまでにベッド運んどくっす」
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