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山田悠斗
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「山田…」
「…っ」
とりあえず芦屋には俺から謝ってドアを開けてもらった。
顔を真っ赤にしてうつむく山田がなんか可愛く見えてしまう。
「なあ、山田ってば…」
「…っ!」
少しだけかがんで顔を近づける。
「お前の口から聞けなかったけど、俺すごくうれしいよ。」
「う、るさい…っ」
「今回のことはお互い水に流そうよ。俺、山田のごはん食べるところ好きなんだ」
「…っ!!」
「だから、帰っておいで」
手を握ると、山田もぎゅっと握り返してくれた。
とりあえず仲直りできたようだ。もう、山田ったら素直じゃなくて可愛いんだから。
「芦屋、とそちらの方もご迷惑おかけしてすいませんでした」
「ううん。とりあえず和田君、ホモの道おめでとう。」
「?」
「なんでもないよ~」
芦屋をただのモブとか思ってたがとんだ二重人格だったな。
おそらく些細なことでも裏では恨まれてるらしいことがわかった。
「っじゃ、山田。帰ろう!」
「…ああ。ごめんな、和田。」
「いや、俺もなんだかんだで言い方が悪かったし。山田が帰って来てくれるならそれでいいよ」
「和田…」
凄く俺は今満たされてるぞ。
傍らには嬉しそうに微笑む山田。山田が帰って来てくれるなら他のことなんて何にも…
「それでー、和田先輩ったらスゲーうけるんすよー」
「ふーん……マリカしてぇ」
「忘れてた紅谷…っ!」
「和田?!」
部屋に入って真っ先に目についたのはフローリングの傷。
何か重いものを引きずったような跡に嫌な予感を覚えて来てみれば…
「何で俺のベッドが2段ベッドに変わってるんだよ!紅谷と一緒の部屋なんて認めてねーのに!」
「でもお2人さんは認めてくれたんで」
「いいぞ、和田。買収された俺の代わりにもっと言え」
「篠原先輩…っ、かえるまんじゅう食べてるの可愛いですね。写メいいですか」
「そこじゃないだろ、和田」
色々あったけどこんな感じで紅谷と同室になった。
どうでもいいけどこの日から隣の部屋からのクレームが異常に増えた。
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