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不良とエンジョイ
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「竜司(りゅうし)、連れてきたぞ」
程なくして屋上に着くとわずかにいるこの学校の不良を総べる一条竜司がいた。
親は相当な金持ちなうえに、一条自体、頭はずば抜けていい。それなのに何故不良なのかは未だに分からない。
「紅谷か」
「…久しぶりっす」
校則違反な長さの黒髪を後ろで緩く結び、唇と耳に1つずつシルバーのピアスが開けられている。
シュッとしていてスタイルが良く顔も整っているので、まるでアイドルが学校もののドラマを撮影しているんじゃないかと錯覚するほどだ。
「お前、…和田芳人について何を知ってる」
「!!」
瞬時に俺の頭の中に「和田終了のお知らせ」の文字が流れた。
誰かに目をつけられるとは思っていたが相手が一条となると・・・
「もしかして、一条さんも今朝の部誌読んじゃったんすか~?いや~、参ったな~」
「質問に答えろ」
「…っ、何も。俺だって知り合ったのついこの間だし。ていうか何でーっ」
「知らねーわけねぇだろ!!」
「っぐ…!!」
突然胸倉を掴まれ壁に押し付けられる。
周りの仲間が何か言うが一条は聞く耳を持たない。
「な…んで…」
「恋人なんだろ?知らねーわけねえよなぁ?」
「…違い、ますけど…」
眉根を寄せて心底嫌そうな顔で言い放った。胸倉掴まれててもそこだけは譲れない。
「………」
「あの…」
「…もう一回言え…」
「え?」
「もっぺん言ってみろつってんだよ!!」
「だから、和田と恋人じゃないって…」
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