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紅谷の得意分野
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『和田、今から指示するんでリピートしてください』
「?」
念願のケーキを貪っていると音信不通だった紅谷から連絡が来た。
『竜司さん、ほっぺにクリームついてますよ』
「竜司さん、ほっぺにクリームついてます」
紅谷に言われて俺もはじめて気づいた。
今時ほっぺに生クリームつける人もなかなか珍しいな。
「…とれたか?」
『ここですよ…そう言って俺は竜司さんの頬に手を伸ばして指でクリームを掬い、おもむろに舐めた』
「………ここです」
おそらくだけど、後半はそう実行しろと言う意味なんだと思う。
突然小説みたいな語り口になってびびった。紅谷は一体何がしたいんだ。
とは言え、指についたものを舐めるのはあれなので出来る範囲で実行することにした。
「とれましたよ」
「…っ、悪い」
『先輩って案外お茶目なんですね』
「先輩って案外お茶目なんですね」
「…そんなことは…」
『可愛いじゃないですか』
「可愛い…じゃないですか…?」
「っ!変なこと言うなっ…!」
紅谷の台詞が不穏な方向に行っている気がする。
現に竜司さんにほっぺをつままれているが、痛い。皮膚が潰れる。
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