アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
紅谷の得意分野
-
「(どうする…このまま紅谷の言うことを聞き続けるか…でも竜司さんと知り合いらしいし、不良のことは不良がよくわかってるんだろうしなぁ…)」
『竜司さんって、どういう人好きなんですか?そう言って俺は竜司さんの手を掴んだ。竜司さんは少し戸惑いがちに目を伏せ、しばらく考えてから口を開いた。』
「…竜司さんって、どういう人好きなんですか?」
なんなの、紅谷。一体、何手先まで読んでいるんだ。
凄いビックリなんだけど。
「…うまく、説明できない…」
「え…」
1分ほど黙っていた竜司さんの口から出たのは意外なものだった。
ボインな子とかバイオレンスに強い子とか言うと思ってたのに。
「…和田は…」
「え?」
「和田の好きなタイプ…」
そりゃあ、もう柚子ちゃん先輩みたいなと言おうと思っていたが、案の定、紅谷からの指示が瞬時に出た。
ここは予測できたぞ。
『俺と一緒にケーキ食べてくれる子は好きかな?』
「俺と一緒にケーキ食べてくれる子は好きかな?」
まあ嫌いじゃないと言えば嫌いじゃないな。うん、嘘ではないか。
篠原先輩がサーティーナインのアイスケーキが誕生日ケーキがいいとか言い出したらスゲー可愛いもんな。やっぱケーキ好きの子ってスゲー可愛いわ。
「…っ、冗談抜きで、…教えろよ」
『竜司さんこそ、教えてよ。誰かのこと思い浮かべたんでしょ?どんな所が好きになったの?』
「竜司さんこそ、教えてよ。誰のこと思い浮かべたんだしょ?どんな所が好きになったの?」
『何で一字一句正しく言えないんすか?バカなんすか?』
「…」
今俺も痛感してるから言わないで。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
63 / 79