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一条 竜司さんの生き様
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「…俺のコト…怖い?」
「可愛い」
いや、凄い可愛い。そんな心配そうな顔で聞かれて怖い?なんて怖いわけないじゃないか。いや、さっきはかなり怖かったけど。
「えっと、可愛い寄りの怖いです」
「…悪い、もっとわかりやすく…」
「うーん…俺、あんまり不良の気持ちが分からないって言うか…不良のイメージが恐喝と暴力しかないので…でも竜司さんは小動物みたいなイメージだし…」
「(小動物…)確かにストレス発散するために喧嘩はよくするけど、恐喝とかはしない。俺の周りの奴らは純粋に喧嘩が好きだから」
「へえ」
要は他人に迷惑はかけてませんよってことか。いや、迷惑かけなきゃいいってもんでもないでしょ。
ていうか、今までパーフェクトな人生を歩んできたし、ストレス発散ならカラオケだし、反抗期だって「明日から俺が弁当作る」って言った時ぐらいだったし、グレる気持ちが分かってあげられない。
それはたぶん、竜司さんが悪いんじゃなくて俺が普通の男子高校生とちょっとずれてるからだと思う。うん。自覚はあるよ。
「…嫌いになったか?」
「…あー…ちょっと怖いけど…あ!動物で例えたら不良も可愛いものですよね!」
「…は?」
「ほら、例えば竜司さんだったらオコジョだし、篠原先輩はタスマニアデビルで、紅谷がジャッカルみたいな…凄い天国じゃないですか」
「オコ…悪いけどもう一回言ってくれ」
「オコジョですよ。イタチみたいな…モフモフのスルスルで、シャッシャッって狩りするんですけど、スゲー可愛いんですよ。竜司さん絶対、親近感湧きますよ」
「見たこと無いけど親近感はわかないだろ」
「いやいや、竜司さんがオコジョだったら今すぐモフるのに…一日中撫でまわして餌付けしていっぱい記念撮影してTwitterで自慢したい」
「…」
「あ、竜司さんがオコジョだった場合ですよ」
我に返った時竜司さんが満更でもない顔してたから何かスゲー誤解されてたと思う。訂正するのが逆に恥ずかしいぜ。
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