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柚子ちゃん先輩
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「お前に関係ねーだろ」
「あ、はい…」
どうやら先輩は部屋に置いてきた今日使う分の教科書を取りに来たらしい。
と、言うことは一回も部屋に帰ってこずに相手の部屋に泊まったと言うわけか…。
「誠一が」
「?…会長ですか」
「放課後、生徒会室に来いって」
「分かりました」
なるほど。どうやら先輩が泊まっていた部屋は生徒会長のところで、なおかつ先輩と会長はお互いを下の名前で呼び合う程仲良しなんですね、あの泥棒猫が。
「…何、弁当作ったの」
「あ、はい。山田の分も作ったんですよ」
「俺の分は?」
「…コレデスヨ!!」
先輩が可愛いこと言うからとっさに自分の分を差し出してしまった。
その素直なところも可愛いです。
「これお前の分じゃね?」
「いえ、先輩に食べてほしいって言ってます」
「…あ、っそ。」
そう言うと先輩は弁当を鞄に投げ入れた。中身大丈夫かなぁ…。
「今度から金払う」
「あ、はい。
あの、柚子ちゃん先輩」
さっさと部屋を出ていこうとする先輩を引き留めた。なんてストイックでクールなんだ。
「…その呼び方やめろ。誰の許可得て名前で呼んでるんだよ」
「え…だって皆こう呼んでるって…」
「はぁあ?!!」
「いえ、何でもないです!」
おい、芦屋。テメェ嘘ついたのか。
これじゃあ心の中だけでしか呼べないじゃないか。
「で、何だよ」
「あ、…嫌いな食べ物とかありました?」
「…教えねー」
悪戯っぽく笑う先輩に胸がキュンキュンしました。
「(とりあえず認めてもらえるよう頑張ろう。)」
「おい、変態。鼻血出てんぞ」
「有難過ぎて」
「?」
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