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生徒会
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「おい、芦屋!みんな柚子ちゃん先輩って呼んでるって言ったじゃねえか!先輩怒ってたぞ!」
「おはよー。…って、直接本人の前で呼んだの?」
「あぁ。おかげで先輩不機嫌になっちゃって。」
「…その割には嬉しそうだね?」
早く学校なんか終わらせて先輩に会いたい。
そしてお弁当の感想を聞くんだ…
「お前、意外と料理うまいな。これからもよろしく」
「お弁当だけでいいんですか?」
「は…?」
「他のこともさせてください」
「っほ、他のことって…何だよ…?」
「分からないんですか?…しょうがないなぁ、先輩は。特別に、直接教えてあ・げ・るっ」
「もうっ、何言ってんだよ!和田のバカっ!!キャー!!」
「え、っちょ…和田君…?」
「で、そこで問題が1つ発生したんだけども。」
「和田君の頭は精神科に行かないと治らないと思うよ」
「そうじゃないだろ。もっと深刻な悩みがあるだろ」
「?」
「生徒会行きたくない」
しばらく沈黙が走る。
そして芦屋は眉を思いっきりひそめて大きく息を吐いた。溜息って奴か。
ちなみに俺は生まれてこの方溜息をついたのは後にも先にもない。鼻息は大体荒いといわれるが。
「和田君。今君はとても贅沢な悩みをもっているんだよ」
「どこがだよ。生徒会なんて雑用ばっかりだろ?柚子ちゃん先輩が居なければ、俺の心を潤すような人材もいない。
むしろ柚子ちゃん先輩に朝まで何をしていたのか怪しい生徒会長が居るだけじゃないか」
「生徒会がこの学園の生徒をどれほど統率してると思ってんの。
新しい校則も、年間の行事も、修学旅行の行き先だって生徒会の権限で決められるんだよ?
去年の修学旅行なんか集合時間を1年間のトータルで全然守れてないからって、行き先が東京だよ?!遠足で一年前に浅草行った矢先にまた東京なんだよ?!県外にすら出てない…まる3日集団行動してただけだって!」
「あ、うん…なんか他人のテンション高い所見るとテンション下がるよな。」
「…つまり、そんな強い権限に入るってことはこの学校の頂点に立つに等しいんだよ。しかも生徒会長の石田様なんか2年連続…去年の修学旅行を地元にして張本人なのにまた当選したぐらいなんだから。」
「え、石田様って呼んでるの?」
「生徒会の人には大体敬意と尊敬をこめて様をつけなきゃいけないんだよ」
「へぇ…」
何というか…怪しげな宗教団体みたいなことしてるんだな。
柚子ちゃん様…柚子様…
「ねーわ。」
「ねーわじゃなくて、生徒会に入っただけでも妬まれてるかもしれないのに、暗黙の了解も守れないんじゃそのうち絞られるよ?
まあ、和田君は頭も顔も良いから目立つことさえしなければそんな事無いだろうけど」
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