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生徒会
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「じゃあ、その絶対的な権力を誇る会長様に頼めば柚子ちゃん先輩のお世話させていただけるんだろうな?」
「それは本人に頼んでも難しいんじゃない」
ピンポンパンポン
「「?」」
突然放送が鳴り響く。
誰か呼び出されるのかなと思って放送を無視して次の話題を切り出そうとした。
『1年1組 和田 芳人、生徒会室にこい』
「先輩の声だ!!」
「犬みたーい」
「俺ちょっと行ってくる!」
俺の話もそれ位耳を澄ましてくれたらな、とか後ろで聞こえたような気がしたがおそらく幻聴だ。
そんな事よりも先輩が俺を放送で呼び出すなんて何かあったんだろうか。
もしかして俺の作った弁当に何か不満が…?!いやでも、まだ春だし、安い食材を選んだとは言え買ったばかりだし…
「先輩!!食中毒か何かでしょうか?!!」
「早っwwそして何言ってんのコイツ」
生徒会室の扉にタックルする勢いで飛び込むと第一声に紅谷とか言うやつが腹を抱えて突っ込んだ。
その横に一回り小さな柚子ちゃん先輩が呆れた顔でこっちを見ている。
「お前弁当に何混ぜた?」
「何か混ぜたというか、突然呼び出されたものですから俺の弁当に何かあったのかと思って…」
「実は君を呼び出したのは俺なんだ。」
生徒会長って書かれた札の置かれたバカでかい机に座る石田生徒会長様。
別にさっきの話聞いて少しびびったとかねーぞ。
「生徒会と部活をかけもっている人も居るから放課後だとどうしても全員揃わなくてね。
直接呼びに行こうと思ったんだけど柚子がめんどくさがって。」
「あの…どうして柚子先輩が?…生徒会じゃないんですよね?」
「名前で呼ぶなって言ってんだろ」
「まあまあ。…柚子は中等部の時不良だったんだよ」
「え?まさにタスマニアデビルじゃないですか」
「どういう意味だよ」
「柚子、一々怒るな。
…本来なら退学させるべきだったんだけど、…まあ簡単に言えば選挙活動に貢献してくれたからね」
「貢献…って…」
「マスコットキャラクター」
「あぁ、なるほど。でもよく引き受けましたね?」
「マスコットキャラクターには何の疑問も抱かねーのかよ」
「ないですよ。先輩可愛いですからしょうがないと思います」
「…誠一、今更だけどこいつ変態なんだ。生徒会に入れるべきじゃない」
「それは生徒会のメンバーが決めるよ。そんなに気になるなら柚子が入って決めればよかったのに。」
「誰が生徒会なんか。」
つんっとそっぽを向いた先輩。
何この2人の間で色々あったよねっていう雰囲気。どうやら生徒会に入るか入らないかでひと悶着あったようだ。
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