アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ライバル
-
「酷いっすよ、篠原さん俺のこと立派な弟子だって認めてくれたじゃないっすか」
「いつの話だよ」
「柚子はモテモテだなぁ~」
っフ…なるほど。ここへ来てライバル登場か。
まあこんな不良、俺からすれば敵ではない。圧倒的に知力で劣るような野蛮なサルなど俺の本気を見せずとも簡単に倒せるからな。
「あ、和田先輩~」
「あ?」
ふいに紅谷が顔を近づけてきた。
「何だよ」
「同じ部屋だからって篠原さんに変な気ぃ持つんじゃねえぞ…変態」
「っは、はぁ?!そんなこと分かってますけど!!?」
文句を言おうと思ったけどなんか首根っこにそっと手を添えられたせいで上手く言葉が出てこなかった。
あ、いや別にびびったとかでは無いけど人間の急所を晒している状況で相手を怒らせる必要は無いと判断しただけだから。
だからこいつのヘラヘラしたバカ面と今のドスの利いた声のギャップにびびったんじゃないよ。つうか最近の中学生マジこわっ…いや、怖くねーし。
「どうした和田、別に紅谷はお前より年下なんだから敬語はいらないぞ」
「山田のお兄さん、俺は敬語よく使う派なんで」
「はぁ…?」
しかもコイツただのバカかと思ったら腹黒バカだった…生徒会の人たちはこの人の本性に気づいていないのか!
というか何で俺だけなんだよ!俺だって先輩と1つしか違わないのに!
「和田さん、篠原先輩が生徒会に居る時は俺も居るんで、これからよろしくおねがいしまーす!」
「はぁ?!仲良くするに決まってんだろ!!?」
やっぱり文句を言おうと思ったけど紅谷の目が笑っていなかったので仲良くしてやることにした。
最近の中学生どうなってんだよ。ゆとりどうした。
「和田さんは面白いっすね~」
「あったりまえだろ!!」
「お前意外とうるさいな」
「すいませんっ」
「先輩と口利いてんじゃねえよ…」
「そうですよね!」
あぁ…先輩は生徒会じゃないし、生徒会に先輩が居ても紅谷居るし…
「どういうことなの…」
「どうしたの、和田君?大丈夫?」
「え、はい。だいじょう、V、です。」
あぁ、たぶんコイツ大丈夫じゃねぇなとか思われたな。
「いきなり知らない人ばっかりで混乱しちゃうよね。」
それなのに相沢さんはよしよし、なんて言いながら頭を撫でられる。
うわ、何この人…っ、俺の事を子供扱いしてるところが子供っぽい…!!そして可愛い!!
「相沢さんは聖母マリアのようですね。もしくは保育士さん」
「和田君の中で保育士さんと聖母マリアはどういう位置にあるの」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
17 / 79