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ライバル
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「そろそろ休み時間も終わるな…誠一、俺たちどうせ自習だから仕事して行く」
「助かります。」
「え?3年なのに勉強しなくていいんですか?」
まだ春先とは言え、一応名門校なんだからもっと真面目に授業に出てると思った。
「まあねぇ。僕は高校卒業したら親の会社に就職することになってるし、透はスポーツ推薦で行くから勉強しないってずっと言ってきたからね。」
「透先輩は生徒会が補修まぬがれるからって、もう少し勉強してもいいと思いますよ」
「相沢先輩はもう就職先まで決まってるんですね」
「一応、デザイナーのね。」
相沢さんと保育園で一緒にお仕事できたらって考えてたんだけど、それはそれですごい。ちなみに俺の将来はエリート保育士さんだ。
「和田と、生徒会じゃないそこの2人は授業に戻りなさい。柚子なんか赤点ギリギリだろ?…生徒会に入ればいいのに」
会長がわざと聞こえるかのようにつぶやいた。
そんな暴挙に出ても紅谷は会長を咎めることもなく俺を睨んでいる。え?何で俺睨まれてるんだ。というかずっと睨んでたのか。
「和田先輩、教室まで送りますよ」
「おっとぉ…これは有難いなぁ!」
「じゃあ俺屋上でさぼってくる」
「あ、先輩、後で俺も行くっす!」
「おい、2人とも授業に出ろ」
そんな会長の注意をよそに紅谷は俺の肩に腕をまわして進行方向を柚子先輩が歩いたほうとは真逆に向ける。
「和田ぁ、ちょっと俺に付き合えよ」
「…ハハッ」
「紅谷君と和田君さっそく仲良しですねぇ」
「あぁ。和田には悪いが、紅谷の怒りの矛先が俺たちに向かなくてよかった。」
「2人とも柚子大好きオーラが尋常じゃないからね。」
「紅谷君と和田君友達になれると良いですねぇ」
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