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山田 悠斗
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「やっぱり、和田…何かあった?」
少し目を離した隙に空になったカレーの皿を片付けながら山田が聞いてきた。
いや、例え山田がどんなに可愛くても会って数日の男に言うような事では無いし…。
「い、色々…?」
「色々って何だよ」
ちょっとむすっとした顔で傍に仁王立ちされる。
そんな可愛いことされると素直におしゃべりできないわ。
「ちょっとホームシックになりまして…」
「そうなの…?」
「うん、まあ…山田兄弟を見てたら俺も兄弟が恋しくなって。」
それっぽい嘘をついてしまった。
いや、でもあながち間違ってはないもんな。
「俺も兄貴が居たから。全く可愛げがなかったけど」
「兄貴に可愛さ求めてるのかよ…」
「まあ、俺の事を初めて出来た弟だとかで、一緒に寝よ~とか言ってくるうちは最高に可愛かったけど。」
「こんな弟だって知った時ショックだったろうな」
「何しろ兄貴はアホだったからな。そんな傷ついてなかったぞ」
「…ていうか、仲良いんだな。喧嘩とかしねーの?」
「いや…基本兄貴ってアホだから。」
「酷い」
「山田のトコは?仲良くないの?」
「ん…どうだろ…」
途端に眉をしかめる。どうだろうって何だ。
自分のことだろ。
「そんなに仲が良いわけじゃなかったけど…喧嘩もしなかったし。っていうか気づいたらあんまり喋らなくなってたし。」
「勿体ない…余すことなく可愛がるべきなのに」
「それはされなくて良かったと思う」
この日は山田と他愛もない話をしながら早々に寝てしまった。山田ってば可愛い。
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