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ライバル
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「先輩っ!」
「うっわぁ~、男のエプロン姿とかマジ受けるw」
先輩かと思って急いで玄関に来てみれば…
「お前かよ!!」
「あ、はよーございます、和田。」
「紅谷!!お前何しに来たんだよ!」
「何って、自室に戻ってきただけっすよ~」
「はぁ?ここはお前の部屋じゃないだろ。わざとか!」
「いやいや、」
「?」
胡散臭い笑いを浮かべたまま俺に手を差し出す。
うわ、なんか嫌な予感するというか嫌な予感しかしない。
「俺、この部屋に移ることになったから。よろしくっ!」
お、落ち着け、俺。これは何かの間違いだ。天使の悪戯か悪魔の罠かっつーと、悪魔の悪戯並かもしれないが落ち着け。
「どういう…ことだ?」
「会長を脅し…頼んだら寮長にお願いしてくれて部屋かえてくれたんすよ」
脅したって言いかけたぞ、おい。芦屋、会長全然凄くないんだけど!!
「っそ、そういうのは同室の奴の許可とか居るだろ!」
「さっき山田って奴が別にいいけど、って言ってったっす」
山田ぁああああああ!!!
「先輩も我儘言わないで、決定に従ってください…あ!お弁当もーらいっ!」
「先輩の分!!」
ズゲズゲと部屋にあがってくるなり先輩用の黒い弁当を取り上げる紅谷。
ちなみに山下は青で、俺のは緑の弁当だ。
「だーかーらぁ、」
「っ!!」
紅谷が俺の胸倉を掴んで壁に押し付ける。不良マジ怖い。
「誰の許可とって先輩に弁当なんか作ってんの?」
「っだ、誰って…誰にとったらいいんだよ」
「…俺に決まってんだろ?」
低い声で耳元でささやかれる。何コイツ、中学2年生とか詐欺ってるんじゃねーの?
近すぎて無臭らしきワックス独特の謎の、なんか、…無臭っぽい匂いが鼻をついてくるし、っちょ…唇が触れそう…
「紅谷っ、お「ただいまー」ふぉおおお!!」
「げふっ!」
先輩の声に反射的に紅谷をグーで殴り飛ばしてしまった。
まあ、あとでどんな文句でも聞こうじゃないか。俺に勇気があったならば。
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