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好きと好き
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首を後ろに向けて話していたけど、体制が辛かったから椿輝くんに向き直って肩に頭を預ける。
それを見てまた、翠依と凌ちゃんが大声で叫ぶ。
沙「翠依〜凌ちゃん、うるさい〜僕眠たいのに……」
椿「沙桜?このまま寝るの?」
翠「凌ちゃぁぁあん!どうしよう!どうしよう!!?」
凌「どうしましょうね…!?とりあえず新刊のネタはこれで決定ね」
翠「そうだね!!それはそうだね!?」
沙「うぅんん…」
椿「2人とも…?ちょっとうるさいかな」
2人「はっ…はい……」
そんな話をしていると、保健室の先生が戻ってくる。
保「なんか騒がしいと思ったらあなた達だったのね」
翠「だってぇ!話聞いて飛んできたらベットで2人で寝てるし挙句挙句…2人付き合い始めたとか言ってるし…!!」
凌「この状況!!黙ってられますか!?腐女子として!!」
保「はあ、あなた達と違って私は貴腐人なのよ?尊い状況に出会ったところで騒ぐ年齢ではないの。心の中ですませる余裕があるのよ?ここは保健室なの、お静かにね?」
2人「さすがだぁ…」
保「でもね、新刊のネタにするのは、大賛成よっ♡楽しみにしてるわ♡」
2人「さっすがぁ!!!分かってるぅ!」
久々に見た光景だった。
僕が保健室に来ると、僕が落ち着くまでの間こうやって3人で盛り上がってた。
いつもは僕だけが話についていけなかったけど、今日は椿輝くんもついていけてないみたいだし、ずっと頭を撫でてくれてるから何でも良かった。
僕の好きな匂いがしてとても落ち着いた。
そしてやっぱり瞼が重たくなって自然と落ちてくる。
椿「沙桜?寝るならベットに寝よっか、はい、ねこさん」
沙「んんぅ…椿輝くんも…!」
椿「え?でも…」
沙「椿輝くんもぉ…!!」
これまでだったらねこさんをぎゅってしながら大好きな2人の声を聞いてたら落ち着いたのに、今は違った。
椿輝くんにぎゅってしててほしかった、寂しかった。
こんなの初めてだ。
翠依も、凌ちゃんも大好きだけど椿輝くんはなんか違った。
大好きだけどなんか違う大好きだった。
ずっと抱きしめてて欲しいようなそんな好きだった。
初めての気持ちだけど、とってもくすぐったくて心地が良かった。
こんなに好きな人に囲まれて椿輝くんに抱きしめられて幸せだなって思いながら、僕はゆっくりと目を閉じた。
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