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体育祭 12
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他の先生に呼ばれてテントから数分離れている間に佐藤君がいなくなっていた。
"生徒が怪我をして動けなくなってしまったみたいなので行ってきます。"
と、メモに書き置きしてあった為わたしはテントで佐藤君が戻って来るのを待っていたのだけれどいくら待っても帰って来ない。
「佐藤君、何かあったのかしら…」
心配しているとまるで何かを察したかのように梓馬君がやってきた。
「あれ、しのぶは?」
「それが…随分前にメモを残して出ていったっきり帰って来ないのよね。」
そう言ってメモを見せると梓馬君は眉間にしわを寄せる。
「嫌な予感がする…」
「どうしたのよ、急に。」
「しのぶを探さねぇと。」
その時の梓馬君は周りなんて見えてなかった。
わたしの声すら届かない。
「ちょっと待ちなさいよ、わたしも行くわ!」
もし梓馬君の言うように佐藤君に何かあったのだとしたらわたしが何とかしなきゃ。
先生なんだもの。
わたしは全力で梓馬君の後を追った。
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