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距離
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あれからと言うもの、僕はあーちゃんから少し距離を置くようになった。
だって恥ずかしいし、もうあーちゃんには迷惑をかけないようにしたかったから。
あーちゃんだって好きな人がいるのに僕何かに構ってちゃいけないんだ。
一緒に登校して一緒に下校する。
いつもと変わらない事なのにそこには前までは無かった壁があって、あーちゃんが僕に何か言おうとする度に僕は逃げる様にあーちゃんから離れるのだった。
体育祭の日から数日たったある日の放課後
「ねぇ、しのぶっち。梓馬さんの何かあったの?」
僕のあからさまな態度に何か感づいたそらくんが心配そうに尋ねてきた。
何も無いよ。
そらくんを巻き込みたくなくてそう言おうとしても声が出ない。
代わりにポロリと涙が零れた。
「えっ、しのぶっち!?ごめん、俺何かしのぶっちを傷つけること言っちゃった?」
慌てるそらくんに僕は違うよって首を横に振る。
「えっと…とりあえずここじゃ目立つよ。教室から出よ。」
そらくんはそうして僕を連れ出してくれた。
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