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デート 4
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さらさらと、誰かに撫でられた様な感覚に目を覚ます。
「ん…涼、さん?」
目の前にある涼さんの整った顔。
綺麗だなぁ、なんて寝ぼけながら思う。
「うわぁっ!ぼく、その、ごめんなさいっ!」
何故か涼さんは慌てて俺から顔を離した。
辺りを見渡すと日が傾いていてオレンジ色に染まっている。
もう夕方なのか。
少し寝るつもりが随分と眠ってしまった。
涼さんの膝の上が心地よかったせいだろう。
「すみません、涼さん。眠っちゃって。」
「こ、こっちこそ、眠ってる空太くんに…あ"ー!」
涼さんは何か思い出して頭を抱えている。
「何かしたんですか?」
「しっ、してないよ!しようとしただけで…っ、ごめんなさい…」
あぁ、だから目が覚めた時顔が近かったのか。
キスでもしようとしてたのかな。
涼さんにだったら別にされてもいいんだけどな。
なんて思って俺はクスクスと笑った。
「もうそろそろ閉館ですね。」
「…そうだね。」
そんな悲しそうな顔しないでよ。
「最後に何か乗って行きますか?」
尋ねると涼さんは控えめに頷いた。
「あれ、乗りたい。」
指を指したのは観覧車。
遊園地デートの締めくくりはやはり観覧車か。
今日気がついた事だが、涼さんは意外とロマンチストらしい。
「いいですね。」
俺は微笑んで涼さんの手を繋いだ。
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