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テスト
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「えー、今日で中間テストの1週間前です。皆さん高校生になって初めてのテストなのでいい点が取れるように頑張りましょう!」
朝のホームルーム。
先生の絶望的なお知らせに僕は顔を青くした。
ホームルーム後。
「空くん、テスト期間だよ…」
げっそりとした顔で言うと空くんは気にしていない様子でそうだなーなんて答える。
この様子だと空くんは頭がいいのだろうか。
僕は頭が悪い訳では無い、と思う。
中の中くらい。
でもこの学校は進学校で県内でもかなりレベルが高いのだ。
入試試験の時も勉強をあーちゃんに教えて貰ってギリギリ入学出来たくらいだし…
「空くん、僕に勉強教えて!」
「え、無理だよ。俺中学ほとんど行ってないし。」
「…え?」
「ここ受かったの本当キセキなんだよね。ギリギリになって勉強はじめてさ、ヤマが当たってて良かったよ本当。」
「…。」
なんか空くんずるい…
僕はあーちゃんにスパルタ授業を受けさせられて入学したのに。
「まぁ中間も何とかなるでしょ。」
なんて呑気な空くん。
「あ、生徒会のメンバーは赤点1個でも取ったら放課後毎日補習だから取らないように。」
先生はそう言って教室を出ていった。
毎日補習…
そんなの嫌だ!!
「しのぶっち、そんなに落ち込まないでよ。大丈夫だって、涼さんが生徒会室で勉強教えてくれるって言ってたからさ。」
「…良かったぁ。」
それなら何とかなるような気がして、僕はホッと息をついた。
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