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キス
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「なにしてんの?まさと、」
はっとした時には涼さんが目の前に突っ立っていた。
目には涙を浮かべてる。持っていたスーパーの袋が床に落ちている。
はっ、として涼さんの所にかけよろうとしたとき、スーツを桜井先生に引っ張られた。
「お願い行かないで。ずっとおれのそばにいてよ」
桜井先生も泣きそな声で上目遣いで眺めてくる。
「もうやだぁ、三上先生と一緒にいられないのも、話すことすらできないのも」
「え」
「別れた後ずっと寂しかったんだよ。ご飯なんて食べられなかったし、ストレスで手、握りすぎて血が出てくるし、ぼーとし過ぎてお皿何枚も割るし、欠けた皿の先で怪我もした。でもなんにも感じなかった。このまま死ねばいいのに。って思ってた。」
「なんで」
「三上先生のいない人生なんて、おれには必然ないからだよ」
桜井先生がほっぺたを触ってくる。
「ねぇ、おれ三上先生の為ならなんでもできるんだよ。三上先生になら殺されてもいい。俺は貴方の飼い犬なんでしょ?だったらずっーと一緒にいてよ。首輪貰ったんだから。一生一緒にいてよ」
これがずっと待ち望んでいた言葉だったのかもしれない。最初からこれが言って欲しかったのだろうか、知らないうちに恋人を試していたみたいだ。
「わかりました。すみません涼さん。俺はそらとずっと一緒にいると決めたんです。最後に」
「?」
俺は涼さんにキスをした。
「涼さんキスさせてくれなかったでしょ?俺らが仲直りするってわかってて。」
「ぅん、」
笑ってくれている顔はなぜか悲しげで、でも綺麗だった。
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