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BL Land「2014 Valentine」Tour{増刊特集}
片思いバレンタイン2
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「おぉー!克巳ってやっぱモテんねんなぁ!オレなんか一個も貰ってないのにー」
関西弁で小柄な男子で途中に転校してきた葛原夕樹。そして片思いの人だ。
「オレもチョコほしーなぁー!」
そう言って頬を膨らませる。
何?ほんとこの生き物。俺ホント萌え死にしそう。というかイタズラしたくなる。
「…じゃあチョコいる?口移しで。」
夕樹の顔がみるみる赤くなっていく。その顔、襲いたくなるんだけどヤバイよほんとに
「い、いらんわ!!」
真っ赤に染めながら叫ぶと夕樹の後ろから声がする。
「うるさい。」
見上げてみると今現在夕樹と付き合っている羽鳥奏が立っていた。
「あ、奏や!」
奏をみるその表情はイキイキしていて嬉しいを最大限に出したような笑顔だった。
その笑顔が俺に向かないのはもう十分承知で、でも見てるだけで辛くなった。
「克巳、もう先生来るから座っときなよ」
俯いている俺の感情を察してくれたのか達巳は席に座りながら手まきをしている。
「達巳…」
「…にしてもこのチョコ…配って行く?彼女いない奴らに」
達巳は話をふっかけてくれてよく気がきく。本当に達巳に助けられてばっかだ…。
俺はよく嫌な事でも笑って誤魔化す癖があるんだけど、最近は全然誤魔化せなくて…まぁだって…俺の初恋だったしね?これでも一応は諦めてるつもり…なんだけどなー!
「あー、ゆうちゃんのチョコがほしーなー」
授業中だけど皆かなり騒いでいる。まぁいつものことなんだけどね。そんな中で席が近いからまたいつものからかいだけど…この言葉は本音。
「何言ってんねん!男から貰っても嬉しないやろ」
他の男から貰ったらそりゃ嬉しくないに決まっている。その時はすぐ捨てるけどね。
「ゆうちゃんからのチョコは嬉しいよ?だから頂戴?」
「………」
あれ、どうしよう困らせたかな?
「あは、冗談だよ!でもかなちゃんにあげるんだよね?」
そう耳元で聞くとぼっと顔が赤くなる。
「なな…なに言ってっっ!!」
なんか俺、自分傷つけるの得意みたい。今必死に笑顔作ってる。
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