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「水冷てぇ。」
「滑らないでくださいね。」
実家にはろくな服が、と言うか古志くんの身長に見合う服がなくて大型チェーン店の開店に合わせて家を出た。
なんとか見繕った洋服はスウェット風パンツに無地のシャツといたってシンプルなものだが、安っぽく見えないのは古志くんのスタイルが良いからだろうか。
そのまま裏山の小川に足を運び、川の観察をする。
「風きもちい。
山って涼しいんですね。」
「ここは水も流れてますからね。」
風に吹かれはためく服から素肌が覗く。
余計な脂肪のない若い身体。
この身体に何度捩じ伏せられ、抱かれたか。
順序も違う、それでも…
「先生、なんか魚いる。」
「釣竿でも持って来たら良かったですね。」
「じゃあ、また後で来よう。
釣り教えてください。」
キラキラした笑顔がこちらを向く。
子供の様に無邪気で、あぁ、こう言うのがギャップと言うのか。
水面が太陽光を反射して更に古志くんはキラキラと光っている。
「お昼食べたら釣りに行きましょうか。」
こんなにも満ち足りた気持ちになるのだから順序なんてこの際どうでも良いか。
楽しみと笑う古志に相川もつられて笑った。
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