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あまりの衝撃に、俺は絶句してしまう。そんな俺に痺れを切らした賢斗が俺に詰め寄る。
「なんか言えよ」
「......っ。お、俺、男だし」
「そうだな」
「お前......男が好きなの?」
「んー、お前以外好きになったことないからわかんねぇけど、そうなんじゃねーの?」
「......っ」
わけがわからない。俺は賢斗を敵対視してるのに、普通好きになるか?いつも睨みつけて悪態ついて、終いには音信不通になった男のどこが良いと言うのだろうか。
「なにお前、嫌なの?」
黙り込む俺に、賢斗は不安そうに聞いてくる。
嫌に決まってるだろ!と言えればいいのに、なぜだか言えない。それどころか少し嬉しい。だって今まで敵わなかった男が自分のこと好きとか、なんか優越感を感じる。
しかし、俺は決して賢斗のことを好きでない。四六時中賢斗のことを考えていても、それでも好きだとは認めたくない。認めてしまったら、俺の今までの行動が全て否定されてしまう。
賢斗が嫌いで憎たらしくて、いつか絶対に負かしてやる。今までそんなことを思いながらずっと努力してきたんだ。それなのに今さら好きとかはありえない。絶対に認められない。
「う、うるさい!とにかく写真は捨てたから、二度と俺でスルなよ!!」
俺はそう言い捨てて部屋を後にしようとすると、賢斗は目を見開いた。
「捨てた!?おまっ、あの写真すっげーいい顔で写ってたのに、どうしてくれんだよ!?」
「そんなの知らねーよ!!」
「はぁ......お前ほんと最悪」
明らかに盗撮していた賢斗が悪いはずなのに、なぜ俺が責められなければいけないのか。
賢斗は左手で顔を覆って、そして濡れた髪を搔き上げる。その色っぽい仕草に不覚にもどきっとしてしまうが、すぐさまそれは恐怖に変わる。賢斗は漆黒の瞳に冷酷さを宿して、暴君の顔つきとなった。
「......お前、お仕置き決定」
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