アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
48
-
理科室に来たが鍵がかかっていて、中を覗いても人がいる気配がなかったから、隣の理科準備室へ向かった。ノックをしても返事はない。
転入生が来るんだから、ちゃんと対応しろよ!
だんだんイライラしてきて、試しにドアノブを回してみると、鍵はかかっていない。
「失礼します!」
思いっきりドアを開けて大声を出しても応答はなく、辺りを見回すと椅子にもたれかかった白衣を着た人間を見つけた。
「ちっ」
どうやら居眠りをしているらしいそいつに舌打ちをしながら近づく。回り込んで顔を覗き込むと、時が止まった......ような気がした。
それほどそいつの顔は整っていた。
賢斗が男前のイケメンなら、こいつは綺麗系のイケメンだ。
閉じた瞳には長いまつ毛がついていて、鼻筋はすっと通り、輪郭は細くそれでいて妙な色気を放っている。
しばらくそいつの顔に見惚れて立ち尽くすこと数分、綺麗な色をした瞼が微かに震える。
「......ん、......なに君」
寝ぼけ顔も美しいそいつは、頭にはてなマークを浮かべて俺のことを見つめる。全身を舐めるように観察した後、妖艶な笑みを浮かべたそいつは、俺のネクタイを引っ張って、耳元で囁いた。
「君......いい身体してんね」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
48 / 185