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立ち話もなんだし、俺の部屋で話すことになった。
渋る鳴上さんをなんとかソファに座らせ、俺は話を再開する。
「俺はさー、今まで女の子としか付き合ったことないんだけど、いつもなんかピンとこないんだよね」
「.......」
「それで、兄貴と修弥のこと見て思ったの。俺もそっち側なのかもって」
初めてそう思ったのは、元カノと何度目かのセックスをしたとき。
良がる彼女を見て、気持ち良さそうだなー良いなーって思ったのがきっかけ。
「でもさー、俺は出来ればそっちに行かない方がいいと思ってるんだよね。もし兄貴と修弥が駆け落ちでもしたら、俺が跡取り息子になっちゃうから」
「......っ。そんなことは......」
「あり得ない話じゃないでしょ?あの兄貴なら、全てを捨てても修弥を選ぶ」
それくらい、兄貴は修弥を想っている。
高校生なのにもう仕事をしているのは、きっとその時のため。
「しかし、凌真様のお気持ちは......」
「うん。けど、何にも本気になれない俺より、二人の気持ちの方が尊いことだと思うから、全然それでいいと思ってる」
兄貴も修弥も俺の大切な人だから、幸せになって欲しい。
その為に、俺は前へ進みたい。
けど......、
「......でもさ、一応知っておきたいんだ。自分は恋愛不適合者なのか、ゲイなのか」
それを知ってどうということもない。ただ、知りたいだけ。
それにはこの男がふさわしいと思った。なんでも淡々とこなすこの男が。
「その協力をしてくれないかな。鳴上さん」
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