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あれから、俺は自分の部屋にこもって、ベッドで布団を被っていた。
「修弥様」
いつの間にか部屋に鳴上が入ってきていて、布団に手を置いているのが分かる。
布団から出て鳴上に抱きつくと、抱きしめ返してくれた。
それがひどくホッとする。
「......あいつは?」
「賢斗様なら、一旦お帰りになりました」
「そっか......」
その言葉にまたホッとした。
久しぶりに賢斗と会って、怖かった。
一瞬で心が持ってかれそうになって、すごく焦った。
「鳴上」
「何ですか?」
「好きだよ。俺は鳴上が好き」
「私も修弥様が好きです」
鳴上にしては珍しく、微笑みながら言ってくれた。
いつも一緒にいてくれて支えてくれる鳴上。
俺は、こんなにも俺に尽くしてくれた人を裏切りたくない。
「鳴上、俺......俺、早く鳴上と一緒に暮らしたい」
「......はい。私もです」
誰に言い聞かせているのか、俺は鳴上に想いを伝え続けた。
最低だ。
そんな俺は本当に最低な人間だと思う。
こんな自分がすごく嫌で、嫌いだ。
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