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。 《好きの温度》 ~終~
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ピピピピピ・・・・・
「あ、鳴ってる」
「・・・・へ?」
「中村が、寝ちゃったりして帰るの遅くなるときに備えてセットしてたアラーム」
「え、ええ?なにそれ!?」
「やって、寝るの遅くなったら仕事に支障でるやろ?あ、あかん、もう12時過ぎてる」
「ちょ、ちょっとま、」
「中村、ほら、帰って寝らんと。明日撮影って言うてたやろ?」
倒れかけた友希が、急にむくりと起き上がって僕の胸をぐいと押した。
たった今、たった今まで僕とのちゅうにむちゅうに(かけてない)なってたやん!なんでそんな冷静になれんの!(泣)
頬っぺた紅くしたまま、まるで子供をあやすように僕の頭を撫でる。
「な?ちゃんと帰って明日の支度し?」
「友希ぃ、今日は帰らん!」
「ダメ」
「なんで即答!?」
「あかんもんはあかん、ほら、ちゃんとチョコ食べてな?・・・あ、食べたらちゃんと歯も磨くんやで」
「いやや~、もっと友希とおる!帰りたない!」
「もー、なに子供みたいなこと言うてんの」
「子供や無いから帰りたないのっ!」
なんでこんな意地悪なんや、友希っ!子供やったらとっくに帰ってるよ!
友希の前でダダをこねる子供のように友希の腕を掴む。僕よりもずっと小さい友希がずっと大きい僕をあやしてる。
でもそんなんどうでもいい、ここまで来れたのにここで帰るなんてもっと嫌や!
「・・・明日から出入り禁止にしてもええの?」
「えっ」
「俺は中村の仕事の邪魔はしたないの。な?わかって?」
なにこのまたもやの急展開!さっきまですんごい甘い感じに時間が過ぎてたのに、急にこれ!?
でも、友希が出入り禁止にするって言うたら、絶対する。そういう人やもん。・・・僕の仕事も応援してくれてる上での言葉なのもわかる。でも、
「絶対、だめ?」
「ダメ。明日朝ごはんちゃんと食べにおいで」
「・・・うん」
「ええこやね」
頭をもっかい撫でられた。なにこの子供扱い!・・・でも、可愛いから怒れへん。
「・・・友希、もっかいちゅうしていい?」
「ちゅうだけやで?」
「・・・うん」
くっそー読まれてる!そのまま襲っちゃおうかとか悪いこと考えてるのが全部お見通しやんっ(どうせ手ぇ出しきらんけど)
ソファに座りなおして、そのまま友希が立ち上がった。え、どこ行くん?立ち上がる友希をアホみたいに見上げてたら、僕の膝を跨いで友希が乗っかってきた。
えっえっ、ちょっと友希!(この体勢はヤバイって!)
ちゅ。くちゅくちゅ。
とかぐるぐる考えてたら、友希からめいっぱい音を立ててキスをしてくれた。最後に「ちゅ」と音を立てて離れていくそのやらかい甘い唇。ぺろりと唇を舐めるのが見えた。エロい。エロいよ友希。もう立ち上がれへんやん、僕。
「さ、早く寝るんやで?」
「うう~~っっ」
ほらほらと、腕を引っ張られる僕。そのまま玄関に引き摺られるように連れて行かれた。さっきテーブルに置いたチョコをも一度手渡されて、「おやすみ」いつものおでこにキスされた。
友希の部屋のドアが閉まる。パタンと閉まるそのドアを暫く呆然と見つめた。
天国から地獄。って、今の僕のこと以外の何者でもない!
まだドキドキ言うてる。そして下半身は尋常やないくらい元気になってる。(友希に気付かれてたかはわかれへんけど)
早く寝るように言われたけど、寝れるわけ無いやん、こんなんで。
とぼとぼと隣の自分の部屋に入る。今までいた部屋と違って凄く寒い、冷え冷えしてる。そのまま寝室に入って、ベッドに潜り込んだ。
「友希ぃ・・・」
情けない声を出して蹲るしかない僕は、
「友希、これくらい許して・・・」
やっぱり情けない僕は、友希に一度謝ってから収まりそうに無い分身に手を伸ばした。
《好きの温度》~終~
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