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ん
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「なあなあ、なんか疲れてへん?」
「ん?そう?そうかも、今日バイト忙しかったからなぁ」
「そうなん?」
「うん。なんか人気あるバンドやったからホールが忙しくて。ま、俺はよう知らんのやけど」
知らんって失礼やね。と呟き一人で反省してる。そんなことないよ。やって、自分が好きなもんやなかったら興味沸かんのしょうがないやん。
僕やって、友希以外、ほとんど興味ないし。(ってこの前社長に話してたら、「それは病気や」って言われたけど)
「じゃあ、今日は早く休まんとな」
「そやね、ごめんね、遅くなったのに」
「・・・全然いーよ」
ううっ、僕はなんて心の狭い男やろう。早く休まんとねといいながら、いちゃいちゃしたいという欲望も捨てきれへん。これやったら子ども扱いされてもしょうがない。
「明日の朝はご飯いいよ」
「なんで?早いん?」
「ううん、やって友希疲れてるでしょ?」
「あはっ、ええよそんなん気にせんと」
「でも、」
「俺が作りたいんやから、食べて?」
「・・・友希」
あかん、その台詞は違う風にしか聞こえん。友希の純粋な優しさと思いやりなのに。・・・ああ、僕って最低。
落ち込みながら箸を噛む。
「明日はパンがいいな、目玉焼きと」
「うんわかった」
僕にできるせめてもの気遣いって、これくらいかな。
僕は最後の一口をごくりと飲み込んだ。
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