アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ひ
-
以前一度こういうシチュエーションがあった気がする。でも、あの時とは友希との関係が違う。
手が届くところに友希の体。
あわわっ、また変なこと考えてもうた!
少し顎を上げて今にも瞼が閉じそうになってる。
そっと手を頬に添えると、ふにゃりと笑った。
「中村ぁ…」
「ん?」
「…なんもない」
何?なんか言いたげ。
友希はそのまま僕の肩に頭を預けたまま、目をこすった。
涎を垂らさんばかりの紅く熟れた唇。横を向いて思わずその唇にキスをする。
「ん…」
ちゅ、ちゅ…。
あかんかな?あかんよね。
疲れてるみたいやし、可哀相やし。
「友希、寝る?」
「ん…」
完全に寝ぼけてる。手もダラリと落ちて、言葉が遠くなって行く。
ベッドに運ぼう、そして、そして…そのまま友希の横に、入ってしま、いたい!
ダメかな?あかんかな?
とかぐるぐる考えながら、立ち上がる。
「友希、ベッド行こ?風邪ひくよ?」
「ふぁ…、さと、るぅ」
「うん。あ、え?うん??」
今なんと?!
友希を立ち上がらせて腰を抱きながらリビングの明かりを消して出ようとした、
その時、友希の口から発せられた突然の名前。
多分、いや間違い無く、僕の名前。
今まで、一度も下の名前では呼ばれてことがない、さとるっていう僕の名前。
聞き間違いかと、友希を見下ろしてマジマジと覗きこんだ。
「友希??」
「さとるって、呼んで、いい?」
一歩、一歩ずつ確実に近寄る恋人としての距離。そんなもんあるんか?って、ずっと思ってきたけど確実にある。
しかも嬉しいことにお互いから近寄っていくこの距離感。
気恥ずかしさもすこしあるその質問。でも拒否する理由なんてみつからない。
「も、もちろん!」
「…よかったぁ」
マシュマロのように柔く、甘く笑う友希をきゅ、と抱きしめた。
もうすぐベッドにたどり着くこのタイミングで。
「なんか、ずっと中村ってしか呼んだことなかってんもんなぁ?名前で呼んでみたいなぁって思っててん」
相変わらず眠そうではあるが、そうしっかりと話して腰を抱き寄せてる手を上から握りしめられた。
どくんっ
友希、それ反則…
愛おしくてたまらない。骨が折れるほど抱きしめたくてたまらない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
33 / 98