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《お肉フェスティバル》8
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で。
最初に戻ると。
勿論、友達ってのは諒のことで、こないだ鍋するときに呼んであげられへんかったから、こんな美味しそうなお肉貰ったから一緒に食べへん?って電話してん。
そしたら、今日予定なかったらしく、わかった、ありがとう。ってことで。
「ありがとな、友ちゃん。あ、やっぱおったんや中村」
「…僕の家でもあるし」
「お前の家とちゃうやろ」
って、家に着くなり相変わらずの2人は喧嘩モードで始まり、まあまあって宥めながら(二人ともね)やっと焼肉の準備を終えて今、テーブルを囲んだというわけです。
なんやけど…
「さとるー??」
「ん?」
「なんか、怒ってる?」
「怒ってへんよ」
あー、ウソやん。頑張って笑ってんけど、眉間に少しだけシワ。なんて分かりやすい。
確かに諒とあんまり仲良くは無かってんけどこんなにやったけ??(笑)
「わお!豪華やわ」
「上坂さんが持って来てくれたから」
「えーのえーの、友希くんの為に用意したんやし、友希くんが喜んでくれれば」
「…なあ友ちゃん、この馴れ馴れしいおっさん誰?」
え?り、諒?!
「え、ちょっと諒ってばなに失礼な事言ってんの!」
「やって、友ちゃんのことやたらとデレデレで呼ぶやんかさっきから。なあ?おっさん」
悟だけやなくて、ここにも口の悪い奴がおったの忘れとった!
あああっ!
て嘆いてる暇はなくて、間髪入れずに上坂さんに毒を吐く諒を慌てて止める。
「ちょお、止めて!失礼やろっ」
隣を見ると珍しく諒に同意してうんうんと頷いてる悟。ほんまなんなん、こいつ等。そして頼みの綱の鈴木さんをチラと見ると、やらせとけの目配せ。
あ~…美味しい焼肉パーティーやったはずなのにぃ。
「キミ、口悪いね~、悟並みに」
「ふん、こんな奴と一緒にせんで欲しいね」
「は?!僕諒ちゃんみたいに意地悪くないでっ」
「気安く名前で呼ぶな、クソガキ」
「あははーっクソガキやって、悟くん」
「てめーも笑ってんじゃねーよ、若年寄」
「うわーっホントに口悪いねっ」
もう、どうしよう…。悟と諒と上坂さんを代わる代わるあわあわしながら見上げてるしかてきひん俺。
鈴木さんが大丈夫やってと口パクしてる。
え?上坂も子供やないからって?
…子供やろ!
めっちゃにこにこして、テーブルに肘をついて諒を見てる。ほんまに悟とか相手してへんのやな。
「なーなー、そういやなんとなく俺達ここにおるけど、キミ、名前なんて言うの?」
あ!紹介すんの忘れてた…、悟と諒が険悪過ぎてそっちに気を取られて。
慌てて立ち上がろうとする僕をニッコリ、
「あ、大丈夫大丈夫、友希くん忙しかったもんな?」
「いや、すみません」
「大丈夫やって~、可愛い友希くんを怒ったりせえへんから」
「はー??」
俺が返事する前に諒が上坂さんを睨みつけた。ひーっ!あかんって、諒、睨んだらめちゃめちゃ怖いんやから!
「やってー、友希くん悪ないし?俺はキミの名前聞けたらそれでええし?」
「ふん、言わねーよ、ムカつくじじいには」
…そうやってん。諒ってば煽られれば煽られる程、性格悪くなるんやった、言葉も…。
目の前に並べられたせっかくの最高級のお肉達はじっと待っていてくれる。
ごめんな。
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