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ああ。
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さてとと、キッチンに消えていく友希の背中を見て、抱き締めたい、と思った。
でも行動には移せないへたれな僕。
「ううぅ~っっ」
頭を抱えることしか出来ない僕。ほんまにもう嫌。
僕の皿も片付けるとために持っていってくれた友希が、テーブルに伏せて頭を抱える僕にお茶を持って来てくれた。
「中村?調子悪いん?大丈夫?」
「・・・ううん、どうも無い、めちゃ元気」
「そう?よかった。あんまり心配させんでや」
「・・・友希!」
にっこり笑って頭を撫でられた。・・・なんか子供扱いされてる。
「ほら、仕事やろ?鈴木さんまたせたらあかんで」
ソファに置いてあった僕のニット帽を取って、ぐいと頭に被された。確かに、もう直ぐ来る、あの怖い怖いマネージャーさんが。
うるうると友希を見上げて「行きたくない」と目で訴えてみても、友希は全く気付くことなく今度は自分の出かける支度を始めた。そか、学校あるんや今日。
勝手に二人の世界を作ってるつもりの僕はそれだけでがっくりと項垂れた。
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