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Kissing under the mistletoe(期間限定公開)
宿り木の下で7
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「ん……んぅ……ふ……ん……」
鼻から抜ける雅紀の声に、甘さが滲んでいく。舌を絡め取ってちゅくちゅくと吸うと、雅紀はせつなげに眉を寄せ、身体を震わせた。
……あ~。すっげー……いぃ。気持ちいい。
最初は戸惑いがちだった雅紀の舌の動きが、少しずつ大胆になる。繋がっているのは口だけなのに、心も身体も甘く満たされて溶け合っていく。互いの熱を与え合い、愛しさを伝え合う、このひとときは何にも替えがたい至福だ。
……やっべ……。最高……っ
じわじわと蕩けるようなキスを堪能して、暁はそっと唇を離すと
「な、な、雅紀。肌、合わせようぜ。腕……あげて?」
雅紀はぽやんとした目でうっとりと暁を見つめると、恥ずかしそうにこくんと頷いた。
バンザイをするように両手をあげた雅紀から、中のTシャツごとセーターを一気に脱がせる。恥じらい俯く雅紀の柔らかい癖っ毛が、脱いだ拍子にくしゃくしゃになっていた。
……ふふ。髪、つんつん跳ねてるじゃん。く~~。めっちゃ可愛いぜっ
暁は思わず手を伸ばし、雅紀の頭をぽふっと撫でた。もつれた髪を大きな手でわしわしすると、さらさらとほどけて、その柔らかい感触が心地いい。
暁が髪を撫でてくれる感触が、すごく気持ちいい。大きくて温かくて優しい手。わしわしされると、ついつい文句を言ってしまうけれど、この手に撫でて貰えるだけで、本当はすごくほっとするのだ。
……大丈夫だよ。なーんも心配要らねえぜ。
そんな暁の声が聴こえてきそうで……。
髪を撫でてくれている時の、暁の少し悪戯っぽい嬉しそうな表情も大好きだ。
そういえば、仙台の事故で暁が消えてしまった時、入れ替わりに出てきた秋音が、初めて頭を撫でてくれた。あれは多分、無意識の行動だったのだろう。でも、その温かさも包み込むような優しさも、消えてしまった暁とまったく同じだった。
あの時はすごく嬉しくて……でもせつなかった。
もつれた髪がさらさらとほどけていく毎に、雅紀の心の蕾も柔らかくほころんでいく。
安心しきって花のように微笑む雅紀に、暁はほっとしたように、もう1度顔を寄せた。
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