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かっこ悪い
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「ん……」
電車が1度、ガタン、と大きく揺れた
俺はその揺れで目を覚ましていた
すごく…眠っていた気がする
「あれ、起きた?」
キヨはどうやら窓の外の景色を見ていたようで、窓から目線を逸らして俺を見た
「うん……」
こくん、と頷いて短く返事をすると
キヨはふにゃ、と笑って「そっか」とだけ
言った
「ごめんね、俺すごく寝てたみたい…」
腕時計を見ると、出発してから
もうすぐで1時間が経過しようとしていた
その間キヨは起こさずにいてくれたんだ…
ちょっと申し訳ないなぁ…
「いいって、気にすんなよ」
キヨはそう言って笑いながら許してくれた
「それよかフジ、窓の外見てみろよ」
キヨは俺の肩をぽん、と軽く叩いて
窓の外を指さした
…何があるんだろう
俺は吸い寄せられるように
窓の外に視線を集中させた
「……わぁ」
窓の外に広がっていたのは
広大な海だった
海の水は綺麗に透き通っていて
日に照らされてキラキラと輝いていた
「綺麗…」
俺が無意識にそう呟くと、
キヨは嬉しそうにこっちを向いた
「だろ?」
「うん、すごく綺麗…」
キヨの嬉しそうな表情につられて
にこ、と笑いながらそう言うと
ぐぅ
とお腹から音が聞こえた
「…フジ腹減ったの?w」
「…ごめん」
ああもう!かっこ悪い!!
なんでお腹鳴っちゃうのさ!!
も〜〜…キヨめちゃくちゃ笑ってるし…
すっごい恥ずかしい、絶対顔赤いわ…
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