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あーん K,side
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K,side
「じゃあ弁当食べるか…w」
「うん、…てかもう笑わないでよ」
「ごめんって…w」
笑わないでって言われてもなぁ…?
あんなの笑うだろ普通、だってぐぅって、
ぐぅっていってさぁ笑
「……もう」
フジはむぅ、と膨れて
赤く染まった頬を両手で覆っていた
なんだそれ、可愛すぎかよ
「ほら、拗ねてねぇで食べようぜ」
口元の緩みを抑えながら
先程購入した弁当を簡易テーブルの上に置いた
「……」
フジは両手を頬から外して
袋から弁当を取り出して置いた
まだ拗ねてる、可愛い……笑
「よし、じゃあいただきます」
俺はそう言って手を合わせて、
袋から割り箸を取り出して2つに割った
「いただきます」
フジも同じように手を合わせて
割り箸を取り出して2つに割っていた
…すっげぇ美味そう
タレがたっぷり染み込んだ肉を
箸で掴んで、タレが零れる前に口に入れた
「……うっま!!」
美味い、美味すぎるぞこれ
フジにも食べさせてやりたいくらいだ
「え、ほんと?」
フジは少しばかり前のめりになって
俺の弁当を食い入るように見つめた
「…なに、食いたい?」
「ち、ちがうもん」
俺がにや、と口の端をあげて笑うと
フジは少し赤くなって席にちゃんと座り直した
嘘つけ…目が輝いてんぞ、食いたいんだろ
ちょっと意地悪してみるかなぁ
「へー、折角1口あげようと思ったのになぁ」
「え……っ」
わざとらしくそう言うと、
フジは目を見開いて俺をじっと見つめた
「残念だなぁ、フジは要らないらしいからなぁ…」
「え、えっと…」
おろおろし始めた
つくづく可愛いやつだな、お前
「…なに?」
「や、やっぱり1口頂戴?」
きた、ちょろい奴だな……
てかその上目遣いやめろや、襲うぞ
「…いーよ」
肉を箸で掴んでフジの前に差し出した
「え、あの……」
フジはどうしていいのか分からない、と言いたげな表情で俺を見つめておろおろし始める
そりゃそうだろうな…だって箸は俺が持ってるし、あーんするしかないもんなぁ?
「ほら、フジ…あーん」
「え、あ、あ……」
フジは戸惑いつつも口を開けて
肉を俺の箸ごと含んだ
……やっべ、くそ可愛いんだけど
「どう?美味しいか?」
「んん…!!おいひい!!」
フジは肉を咀嚼しながら
こくこく、と力強く頷いて言った
「よかった」
俺は平静を装いながらにこ、と笑って見せた
……さて、次はフジのを貰うとするかな
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