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わかんない
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正直、今、何が起きているのか理解が出来ていない…
急にキヨの顔が近づいたかと思えば、
今度は柔らかいものが唇に触れた
なにが、起きているの
「……っ、ごめん」
キヨはそう言って唇を離してそっぽを向いた
なに、え、俺……キス、されたの?
今、確かにキヨの唇が俺の唇に触れていた
何が、ごめん、なのか…分からない
どうして、男同士なのに…
キヨ、そういうの嫌いなはずなのに
……どうして、俺なんかに
どうしてもパニック状態から抜け出せずに、
ぐるぐると脳をフル回転させた
どうしよう…顔が熱い、それに、
あたまもぐらぐら、して……き、た
俺はそのままふらふらとキヨに倒れ込んだ
どうしよう……のぼせたみたい……
俺はそこから意識を手放していた
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「ん……」
…なんだろう、風が吹いてて気持ちいい
そしてなんだか、体が暖かい
しっかりと感じる涼しい風と、心地よい揺れ
俺は重い瞼をこじ開けると、視界に入ったのは綺麗な夜景と桜と、キヨの頭
もしかして…おんぶ、してくれてる…?
俺の予想は的中し、キヨは俺をおんぶして
旅館へ向かっていた
「……きよ?」
俺はキヨにしがみつきながら
小さな声でそっとキヨの名前を呼んだ
「お、起きたか」
キヨは前を向いたままそう答えた
キヨ、重くないのかな…?
はやく降りた方がいいよね…?
「キヨ、もう大丈夫だから降ろしていいよ」
「ばか、いいわけねぇだろ」
「でも」
「でもじゃねぇよ、素直におんぶされとけ」
キヨは俺をおんぶしたまま、
ひょい、と段差を軽々と降りていく
…キヨって背が高いから目線が高くてちょっと怖いな……
俺はそんなことを考えながら
いつもより高い目線で夜景を見ていた
「あのさ……さっきは、悪かった」
「……え?」
さっき?さっきって……
あ、……もしかして、キス、のことかな
「…悪かったって、どういう」
「るせぇ、だまってろ」
う……、遮られた…
何が悪かったのさ、何を謝ってるのさ
わかんないよ…
キヨはなんで俺にキスしたの?
…そんなこと聞けるはずもないし、
どうしたらいいの……
キスのことについては結局聞けずじまいで
旅館に着いてしまった
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