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情けない彼と頼もしい彼の話。2
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「…え?」
「ゲームしてるときも、普通に会話してるときも、ずーっと思っててん。意外と紳士的なところとか、笑ったら声が変に上擦るところとか、話してるときは絶対目見て聞いてくれるところとか、もうなんか全部が好きなんよ。」
「大先生、」
「男同士、しかも友達なんて、関係が崩れるからアカンって思っててん。
それでも、会う度にやっぱり好きやなあって思ってしまって。どんどん好きになってってさ。
でも俺もゾムも男やし、俺女癖悪いし、クズやし、やっぱ同性って気持ち悪いやんか、やからもうこれで、…っ伝え、て、終わろ、う…っ思っ、て。」
好きな人の前で泣くなんて嫌だけれど、こんなときにも情けなく涙は溢れてきてしまって。
嗚咽と共に吐き出される言葉を紡ぐその声はあまりにも弱々しくて。
涙も、言葉も、彼に向けた全てが溢れて止まらなかった。
「大先生」
俺の告白のような独白を止めたのは、ゾムだった。
「あのな、大先生、聞いてな。」
「俺さ、大先生が俺のこと好きなの若干気づいてた。そんでさ、俺、
大先生のこと好きやよ。」
「……は?」
「俺のこと呼ぶ声とか、くしゃっとなる笑顔とか、俺よりちょっと小さい手とか、全部ひっくるめて好きやねん。」
「っえ、うそ、嘘やん」
「嘘やと思う?」
そう言うとゾムは俺の両手を自分の手で包み込んだ。
その手は僅かに震えていて。
「あ、っえ、……うそ、っうそ、ほんまに?」
「ほんまやって。
俺と、付き合って欲しい。」
彼の頬が徐々に赤くなっていく。
だめだ、涙が溢れて止まらない。
「ッでも…俺も、ゾムも、男でっ」
「男とか女とかってそんな気にすること?俺は大先生のことが好き。大先生は俺のことが好き。それだけじゃアカンの?」
「……っ、ゾム、」
俯いたままだった顔を上げると、大きな手に腕を引かれ、抱き寄せられた。
「な、大先生。俺と付き合ってくれる?」
俺はその声に縋り付くように彼の背中に腕を回す。
その行動が持つ意味は、肯定。
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大先生泣きすぎィ!
ちょっと修正入れました~
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