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甘姫 5
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再び目が覚めるとあたりは暗く、時計の針は夜中の1時半を指していた。
足元の方でベッドに突っ伏して寝ている神威先生を起こさないように、そっとベッドから降りて廊下へ出た。
廊下は非常灯以外真っ暗で、足元すらよく見えない。転んだり、物音を立てたりしないように、重たい足を叱咤して班の部屋へそっと向かった。
が、階段を下りる手前で疲れて、座り込んでしまう。まだ体調は全然戻ってないな、などと考えながら助けを呼ぶわけにもいかず、その場で動けなくなってしまった。
「ねぇ梓。君、本当は悠の事を閉じ込めてしまいそうで怖いんでしょ?」
「…っ、な、んで……」
「いいじゃない、閉じ込めてしまったら。何も恐れることはなくなるし、悠だって君だけのものになる。」
「それって、素敵じゃない?」
「誰も二人の邪魔は、できないんだよ?」
「悠は君のものに、君は悠のものになる。」
「ずーっと、ね」
「…僕には、できない。確かに悠を独占したいと思うけれど、それが一番ってわけじゃない。」
「どうして?」
「ドウシテ」
「どうして」
「ドウシテ」
「ドウシテ?」
「どうして?」
「ねぇ…「「「如何して?」」」
「っ、……。、は、ぁ…」
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