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エースアシスト~二次創作弱虫ペダル荒北
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走って走って走って
気づいたら千葉だった。
やってばっかの毎日だったから、本物の汗が心地いい。
少し向こうに見える山
あっこ上がったら帰るべえ。
中腹で、白いトレックと併走になった。
すかしたみてえなグラサンやろう。
こいつがなかなか抜かせねえ。
イラっとして、再三アタックかけっけど、都度都度見事に反応してきやがる。
山頂付近の駐車場についたときにはもうへとへとで、カッコワリイ俺は肩で息してた。
すごい走りだな。
グラサンを外すとすげーでけえ澄んだ目玉がついていた。
見事なブロックかましといてそれないっしょ。
ムカつくから。
それは失敬。
でも君はもっと速くなる。
加速ムラと体幹のぶれをなくすだけで、2秒はタイム上がると思うね。
2秒…
エースアシストとしては、ぜってえ欲しいスキルだ。
俺は金城真護。
千葉県立総北高校二年だ。
俺は神奈川の…
言いかけて気後れて止めた。
あばよ。
三十年くらい昔の挨拶して、ビアンキ方向転換させた。
そう。
ビアンキ。
福チャンが、俺に預けてくれてる愛車…
ハッとなった。
俺ずっと、ずっと何してたんだ。
競技部には走るために入った。
福チャン引いて、引いて引いて引きまくって勝たせるのが仕事だ。
なのに…
もう迷うまい。
肉欲も過去も迷いも捨てた。
あの白いトレックにすら勝てない俺じゃまずい。
入れ替えて、前に進むんだ。
決めたら、すごくすっきりした。
アンガトネ。
どっかのオールラウンダー。
視線を上げて、加速する。
下りの軽快さで気がゆるんだ。
と目の前に、ウサギが跳んだ。
とっさにハンドルを
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