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PTAデイズ~二次創作弱虫ペダル金荒モブ目線
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二人で来て、二人で帰る。
男どうしなのに、仲睦まじい。
妬けるよね。
男女でもああはいかない。
子ども三人だって。
有り得ないー。
オメガとかゆーやつ??
きゃーっ!
黄色い悲鳴が上がり、あとは笑いに紛れる。
バカはほっといて、私はひたすら盗み見る。
形の良い頭。
通った鼻筋。
意外につぶらなくりっとした瞳。
今も自転車に乗っているのだろう、胸から腹部へのすっきりしたラインは、20代の子にひけをよらない…
滝川玲さんのお目めが光りましてよ。
あら怖い。
キャハハハハ。
かまびすしい嬌声に少し眉を顰めながら、私は図書室へ向かう。
図書委員会。
本を修繕したり。
欠品を確認したり。
バザーで不要本を売ったり、逆に不要本を買い取ったりもする。
私が着いたとき、かれは新規に買い取った不要本を検品していた。
私に気づいて会釈。
ほんとにそつがない。
アーサー・ランサムの美装本とC・S・ルイス、ナルニア国一式ですよ。
手付かず。
いいんですかね。
何のことだかわからないが、とりあえずほほえんでおく。
若いコたちはこの段階でオチる。
ましてやこんなウブそうな…
真護! こっち終わった!
もうきた!
とがった目。
細過ぎるからだ。
薄い唇も不愉快だ。
いい加減な植え替えしたんじゃないだろな。
ま。
軽口も叩くんだ。
意外…
失礼シチャウワネ。
植生委員会、仕事は丁寧ヨ?
私が見てるのに、薄い唇のやせっぽちは、抱きつかんばかりにしなだれかかる。
来るな!
本が汚れる。
そうよ。
離れなさいよ!
心の中で舌打ちする。
と。
やせっぽが一瞬私を直視した。
私の考えが見えたみたいに。
そしてやつは、改めてかれにしなだれかった。
他にも人インじゃん。
帰ろう帰ろう。
真護帰ろおお?
子どもか!
なのにダンディーな大人であるはずのかれは、薄い唇のいうままに、本の整理の手を止めるのだ。
今日受け入れたのは33冊です。
うち12冊は隣町小との交換分で、今回は伝記が多いです。
待ってそれ、私に引き継げと?
いいよねえ。
真護昼からかかりっきりだったし。
滝川さん今きたんでしょお?
薄唇め!!
かくして絶世のいい男は、ヤンキーみたいなあいつに、またも連れて行かれてしまった。
ほかのメンバーが私を盗み見て、ちょっとだけ笑ってるのも気にくわなかった。
トレック二台で下りを競っていく。
ホント不用心なんだから真護は。
一人ごちると、
何が。
ほんとに無防備。
何でもナアイ。
語尾のばして、これ見よがしに加速する。
あんたはそう、
俺だけのもん。
ずっとネ。
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