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悪鬼襲来-3
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全ての検査を終えて廊下に出ると、虎太郎と桐島先輩の姿はなかった。
ま、流石に検査の間ずっと土下座してるわけないか。
ちょっと期待してたんだけどな。
待合室に戻ると何故か悠夜おじちゃんと鶴岡先輩が長椅子に並んでいた。
「大丈夫だったか?」
「え? 何で知ってるの?」
「志朗から聞いてな。災難だったな」
シロ、心配してるかな。
スマホを見るとシロから着信がいっぱい入っていた。
『今検査終わった。俺は大丈夫だよ。心配かけてごめん』
とりあえず、それだけメールで送っておいた。
「桐島だったか? もう二度と悪さしないように俺がちょ~っと懲らしめてやったから安心しな」
そんな物騒な事を軽い口調で言ってニーっと笑うおじちゃんが恐ろしい。
いつもはギャンブルに明け暮れてる悠夜おじちゃんだけど、沢井流の実力はあのシロも勝てないって言うし。
そっか、あの態度のでかい先輩が真っ青な顔で診察室の入り口まで土下座しに来たのはこの人のおかげだったんだ。
今日初めて顔を見た時は偉っそうに虎太郎に指示を飛ばしてたけど、すっかり形勢逆転だ。
でも、悠夜おじちゃんの「ちょっと懲らしめた」が一体何をしたのかすごく気になる。
俺も「ちょっと懲らしめた」を身に付けたいなー。
悠夜おじちゃん教えてくれないかなー。
「さっすがやわー、悠夜くん。あの人が学校居ったとき散々いたぶられとった俺の仇とってくれたんやんなー」
「別にお前のためにやったんじゃない」
「悠夜くんのツンデレ」
いつもながらふざけた事ばっかり言っている鶴岡先輩に悠夜おじちゃんは「誰がツンデレだ」とデコピンを食らわした。
うわー、めっちゃ痛そう。
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